平等にあるもの3
病院の外に出ると冷たい風に一瞬、肩をすくめたが、日向に出た途端に冬とは思えないほど暖かい日差しに包まれた。瞬は自身が着ていたパーカーを脱いで父の膝に被せる。
「君が寒いじゃないか」
「中にたくさん着てるんです」
中庭には円形の花壇があり、その周りにベンチが置かれている。瞬はベンチへ促したが、父は車椅子でけっこうだと丁重に断り、ベンチには瞬だけが腰を下ろした。太陽の熱を感じながら、心地よい沈黙が流れる。
「……息子がね、いるんですよ」
岬のことだろう。瞬は知らない振りをした。
「どんな方なんですか、息子さん」
「高校三年生でね。受験生なんだ。勉強で忙しい時に父親のわたしがこんなになっちゃって、息子にも妻にも申し訳なくてね。毎日見舞いに来るんです」
「優しいですね」
「ええ、親のわたしが言うのもなんですけど、優しい子なんです。で、その息子の趣味ってのが、ピアノでしてね」
「へぇ」
「最近は弾いてるのか知らないけど、昔は一日中弾いてましたよ。何が可哀想って、それだけ練習してるのに上手くならないんですよ。わたしはピアノのことは分からないけど、それでも『こいつにピアノの才能はないんだな』って思いましたよ」
ははは、と笑っている。
「弾くだけなら上手いんでしょうがね、何か……惜しいんですよ、あの子のピアノは」
それは瞬も昔からよく思っていたことだった。瞬には岬に何が足りないか気付いている。ただ、それは本人の気持ちの問題であるのが大きかった。
「どうして息子さんにピアノを習わせようと思ったんですか?」
「……僕と妻がね、好きなピアノの曲があって。でも題名も作曲者も分からなくて。有名な曲なんですけどね」
「どんな曲か、歌えますか?」
父は照れながらも、かすれた声で不器用に、その有名と言われるフレーズを歌ってみせた。
「あ、分かりました。『ジュ・トゥ・ヴ』ですね」
「ジュ……?」
「ジュ・トゥ・ヴ。エリック・サティっていう音楽家が作曲したシャンソンです」
「シャンソンなの?」
「サティが、アンリ・パコーリっていう人が作った詞に作曲したんです。フランスのシャンソン歌手のポーレット・ダルティのレパートリーでした。今ではピアノ編曲されたもののほうが知名度高いかもしれませんね」
「へぇ、よく知ってるね」
「ちなみに日本語だと『おまえが欲しい』なんて題名付けられてますけど」
「あけすけだなぁ」
と、言って笑う父の顔が岬にそっくりだった。
「……で、その『おまえが欲しい』って曲なんだけど」
父はわざと日本語で言った。
「もう随分昔だけど、妻にプロポーズした時だよ。ホテルのレストランで手に汗を握ってさ、声は裏返るし震えるし、格好悪いプロポーズでさ。それでも妻は嬉しそうに受けてくれたんだ。その時にちょうどピアニストが演奏してたんだ。それがその……」
「おまえが欲しい」
「そう、それ」
すっかり息が合っていることが可笑しかった。
「想い出の曲なんだ。いつか息子に弾いてもらいたいなっていう、小さな願望がありましてね。あいつはそんなこと知りもしないけどね」
「素敵なお話ですね」
「……今日はなんだか、とても楽しいよ。君のおかげで」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
「最近、昔のことばかり思い出すんだ」
「……」
「妻とよく下らない喧嘩をしたなとか、息子は育てやすい子だったけど、よくよく考えたら地味な反抗期には苦労したなとか」
「地味な反抗期ですか」
「面と向かって反抗はしないんだけどね、こっちがうるさく言うと、静かに舌打ちしたり、黙って部屋に引っ込んだかと思ったら、ドンって音がして、見に行ったら壁に穴が空いてたり」
岬の意外な一面を知って、瞬は興味津々に聞き入った。瞬の中の岬は、可愛いとか穏やかとか、そういったどこか女性的なイメージが大きい。けれど、知らないところではやはりあいつも男なのだなと考えると、複雑なような、だが、いっそう愛しく思うような気さえした。
「君のご両親はどんな人なの?」
あまり触れられたくない質問だったが、瞬は当たり障りなく話した。
「父は仕事一筋の人間でしたから、父との想い出はないんです。母は……」
母は、瞬を育てるのに必死だった。小学生までは昼間に働いて、夜は本を読んでくれたり、一緒に炊事をしたりと瞬との時間を密に過ごした。
中学に上がってからは夜にも働くようになった。母がなんの仕事をしているのか当時はよく知らなかったが、生活に少しは余裕が持てた。以前、家にあったグランドピアノは、瞬の十三歳の誕生日に母が奮発して買ってくれたものだ。
瞬のために身を粉にして働いてくれている。病気が分かってからはそれ以上に気苦労が絶えなかっただろう。広くて静かな部屋でひとり食事を取る寂しさは正直あったが、これも自分のためなのだと思うと耐えられた。
「母も、仕事ばかりする人でしたけど、それが全部僕のためだというのは分かってました。それに、母とは一緒に遊んだ記憶も沢山ある。優しくて明るい母でした」
「……でした?」
「去年の春、過労で倒れて亡くなったんです。……僕のせいで……死んだ」
母の職場から救急搬送されたと知らせを受けて、病院に駆け付けた。母は衰弱しきっていた。気付かなかった自分を責めたし、後悔した。なのに、瞬は謝るどころか「なぜ言わなかったんだ」と憤った。
――瞬、ごめんね。わたしがいなくなっても、決して動揺しては駄目よ。お薬ちゃんと飲むのよ。苦しくなったら必ず救急車を呼ぶのよ。大丈夫、ちゃんと病気と向き合ってきちんと治療すれば怖い病気じゃないの。……ああ、でもやっぱり、あなたのことが心配だわ。――
母の葬儀は瞬ひとりだけで終わらせた。唯一、父にだけ知らせを出したが来なかった。母が死んだ哀しみ、父への怒り、不安。そういったストレスで心臓に負荷がかかり、入院した時、父が、現れたのだ。
――遅くなって済まない。僕が瞬の病気を診る。住まいも全部、僕が用意した。――
――勝手なことを言うな、誰もお前の世話になんかならない。――
――サナエの……お母さんの頼みなんだ。数ヵ月前に瞬を診て欲しいと、手紙が届いた。一緒に戻ろう。――
人の手を借りないと、融通を利かせてもらえないと生きていけない自分が情けないと何度思ったことか。
「君のお母さんは、君のせいと思ってないよ」
岬父の言葉に、ふいに我に返る。
「子どものために人生をまっとうできるなんて、素晴らしいじゃないか」
「母は苦しむことなく亡くなりました。……僕は、死ぬのが怖いです。僕の病気は治らないと言われている。突然意識がなくなったらと考えると怖いんです」
「死ぬのが怖いと思ってるうちは、まだ生きられるよ」
「……」
「死期が迫ると、不思議と死ぬのは怖くなくなる。……ただ、寂しいかな」
「寂しいんですか」
「怖くはないけど、寂しい。老後は妻とゆっくり旅行でもしたかったとか、息子の晴れ姿や孫を見たかったとか。それができないと思うと寂しい。死ぬことに関しては、まあ極楽浄土に行ければいいなっていうくらいさ」
後半は笑いながら言った。
「どうして自分がって思いませんか」
「そりゃあ、思ったよ。だけど、人はみんな生まれた瞬間から死に向かって生きている。我々だけじゃない。だって、そうだろ? 健康で羨ましいと思ってる奴がもしかしたら明日、事故で死ぬかもしれない。そういう意味で、みんな平等なのさ。今はそう思えるよ。それに、それ以上に家族に迷惑をかけたくないから。無理を言って困らせるくらいなら潔く、良い人生だったなって思って死にたい。死んでせいせいしたって思われるのが一番辛いかな」
父にそのつもりはないだろうが、まるで言い聞かされているような気がした。
「こんなことになるなんてね、思ってもみなかったよ。分かってたら、元気なうちにやり残したことをやったかもしれないのにね」
「かも、なんですか」
「かも、だね。わたしは面倒臭がりだから」
妻によく怒られたと子どものように語る父が微笑ましかった。
「君は若いから、望みを捨てちゃ駄目だ」
「……持ってもいいんでしょうか」
「当たり前じゃないか。病気だからって何もかも諦めることはない」
それでも素直に前向きにはなれなかった。やりたいことも、やり残したことも沢山ある。一番は、やっぱりピアニストになりたかった。だけど、これだけはいくら望みを持っても叶えられそうない。
それからもうひとつ、岬となるべく長く過ごしたい。これはもしかしたら可能かもしれないが、岬に面倒を掛けることになるだろう。元気なままで一緒に過ごすのと、不安を抱えながら一緒に過ごすのとはわけが違う。ただでさえ岬は、父のことで看病側の苦しみを重々承知のはずなのだ。なおのこと我儘は許されない。愛しているからこそ、負担を掛けたくない。
岬の父が、それを改めて教えてくれた。
「……風が出てきたね」
「戻りましょう」
冷えないように、瞬は足早に車椅子を押して病棟に戻った。いつの間にか現れた流れの早い雲に、日差しは覗いたり遮られたりを繰り返している。そのうちに空は鼠色に変わり、小さな雨粒がコンクリートを濡らした。
瞬は父を病室の中まで送り届け、サイドテーブルにある食べかけのゼリーに目をやった。岬がコンビニで買ってきたのだろうと想像しながら、結局ピアノを弾かずに帰路に着いた。
⇒
「君が寒いじゃないか」
「中にたくさん着てるんです」
中庭には円形の花壇があり、その周りにベンチが置かれている。瞬はベンチへ促したが、父は車椅子でけっこうだと丁重に断り、ベンチには瞬だけが腰を下ろした。太陽の熱を感じながら、心地よい沈黙が流れる。
「……息子がね、いるんですよ」
岬のことだろう。瞬は知らない振りをした。
「どんな方なんですか、息子さん」
「高校三年生でね。受験生なんだ。勉強で忙しい時に父親のわたしがこんなになっちゃって、息子にも妻にも申し訳なくてね。毎日見舞いに来るんです」
「優しいですね」
「ええ、親のわたしが言うのもなんですけど、優しい子なんです。で、その息子の趣味ってのが、ピアノでしてね」
「へぇ」
「最近は弾いてるのか知らないけど、昔は一日中弾いてましたよ。何が可哀想って、それだけ練習してるのに上手くならないんですよ。わたしはピアノのことは分からないけど、それでも『こいつにピアノの才能はないんだな』って思いましたよ」
ははは、と笑っている。
「弾くだけなら上手いんでしょうがね、何か……惜しいんですよ、あの子のピアノは」
それは瞬も昔からよく思っていたことだった。瞬には岬に何が足りないか気付いている。ただ、それは本人の気持ちの問題であるのが大きかった。
「どうして息子さんにピアノを習わせようと思ったんですか?」
「……僕と妻がね、好きなピアノの曲があって。でも題名も作曲者も分からなくて。有名な曲なんですけどね」
「どんな曲か、歌えますか?」
父は照れながらも、かすれた声で不器用に、その有名と言われるフレーズを歌ってみせた。
「あ、分かりました。『ジュ・トゥ・ヴ』ですね」
「ジュ……?」
「ジュ・トゥ・ヴ。エリック・サティっていう音楽家が作曲したシャンソンです」
「シャンソンなの?」
「サティが、アンリ・パコーリっていう人が作った詞に作曲したんです。フランスのシャンソン歌手のポーレット・ダルティのレパートリーでした。今ではピアノ編曲されたもののほうが知名度高いかもしれませんね」
「へぇ、よく知ってるね」
「ちなみに日本語だと『おまえが欲しい』なんて題名付けられてますけど」
「あけすけだなぁ」
と、言って笑う父の顔が岬にそっくりだった。
「……で、その『おまえが欲しい』って曲なんだけど」
父はわざと日本語で言った。
「もう随分昔だけど、妻にプロポーズした時だよ。ホテルのレストランで手に汗を握ってさ、声は裏返るし震えるし、格好悪いプロポーズでさ。それでも妻は嬉しそうに受けてくれたんだ。その時にちょうどピアニストが演奏してたんだ。それがその……」
「おまえが欲しい」
「そう、それ」
すっかり息が合っていることが可笑しかった。
「想い出の曲なんだ。いつか息子に弾いてもらいたいなっていう、小さな願望がありましてね。あいつはそんなこと知りもしないけどね」
「素敵なお話ですね」
「……今日はなんだか、とても楽しいよ。君のおかげで」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
「最近、昔のことばかり思い出すんだ」
「……」
「妻とよく下らない喧嘩をしたなとか、息子は育てやすい子だったけど、よくよく考えたら地味な反抗期には苦労したなとか」
「地味な反抗期ですか」
「面と向かって反抗はしないんだけどね、こっちがうるさく言うと、静かに舌打ちしたり、黙って部屋に引っ込んだかと思ったら、ドンって音がして、見に行ったら壁に穴が空いてたり」
岬の意外な一面を知って、瞬は興味津々に聞き入った。瞬の中の岬は、可愛いとか穏やかとか、そういったどこか女性的なイメージが大きい。けれど、知らないところではやはりあいつも男なのだなと考えると、複雑なような、だが、いっそう愛しく思うような気さえした。
「君のご両親はどんな人なの?」
あまり触れられたくない質問だったが、瞬は当たり障りなく話した。
「父は仕事一筋の人間でしたから、父との想い出はないんです。母は……」
母は、瞬を育てるのに必死だった。小学生までは昼間に働いて、夜は本を読んでくれたり、一緒に炊事をしたりと瞬との時間を密に過ごした。
中学に上がってからは夜にも働くようになった。母がなんの仕事をしているのか当時はよく知らなかったが、生活に少しは余裕が持てた。以前、家にあったグランドピアノは、瞬の十三歳の誕生日に母が奮発して買ってくれたものだ。
瞬のために身を粉にして働いてくれている。病気が分かってからはそれ以上に気苦労が絶えなかっただろう。広くて静かな部屋でひとり食事を取る寂しさは正直あったが、これも自分のためなのだと思うと耐えられた。
「母も、仕事ばかりする人でしたけど、それが全部僕のためだというのは分かってました。それに、母とは一緒に遊んだ記憶も沢山ある。優しくて明るい母でした」
「……でした?」
「去年の春、過労で倒れて亡くなったんです。……僕のせいで……死んだ」
母の職場から救急搬送されたと知らせを受けて、病院に駆け付けた。母は衰弱しきっていた。気付かなかった自分を責めたし、後悔した。なのに、瞬は謝るどころか「なぜ言わなかったんだ」と憤った。
――瞬、ごめんね。わたしがいなくなっても、決して動揺しては駄目よ。お薬ちゃんと飲むのよ。苦しくなったら必ず救急車を呼ぶのよ。大丈夫、ちゃんと病気と向き合ってきちんと治療すれば怖い病気じゃないの。……ああ、でもやっぱり、あなたのことが心配だわ。――
母の葬儀は瞬ひとりだけで終わらせた。唯一、父にだけ知らせを出したが来なかった。母が死んだ哀しみ、父への怒り、不安。そういったストレスで心臓に負荷がかかり、入院した時、父が、現れたのだ。
――遅くなって済まない。僕が瞬の病気を診る。住まいも全部、僕が用意した。――
――勝手なことを言うな、誰もお前の世話になんかならない。――
――サナエの……お母さんの頼みなんだ。数ヵ月前に瞬を診て欲しいと、手紙が届いた。一緒に戻ろう。――
人の手を借りないと、融通を利かせてもらえないと生きていけない自分が情けないと何度思ったことか。
「君のお母さんは、君のせいと思ってないよ」
岬父の言葉に、ふいに我に返る。
「子どものために人生をまっとうできるなんて、素晴らしいじゃないか」
「母は苦しむことなく亡くなりました。……僕は、死ぬのが怖いです。僕の病気は治らないと言われている。突然意識がなくなったらと考えると怖いんです」
「死ぬのが怖いと思ってるうちは、まだ生きられるよ」
「……」
「死期が迫ると、不思議と死ぬのは怖くなくなる。……ただ、寂しいかな」
「寂しいんですか」
「怖くはないけど、寂しい。老後は妻とゆっくり旅行でもしたかったとか、息子の晴れ姿や孫を見たかったとか。それができないと思うと寂しい。死ぬことに関しては、まあ極楽浄土に行ければいいなっていうくらいさ」
後半は笑いながら言った。
「どうして自分がって思いませんか」
「そりゃあ、思ったよ。だけど、人はみんな生まれた瞬間から死に向かって生きている。我々だけじゃない。だって、そうだろ? 健康で羨ましいと思ってる奴がもしかしたら明日、事故で死ぬかもしれない。そういう意味で、みんな平等なのさ。今はそう思えるよ。それに、それ以上に家族に迷惑をかけたくないから。無理を言って困らせるくらいなら潔く、良い人生だったなって思って死にたい。死んでせいせいしたって思われるのが一番辛いかな」
父にそのつもりはないだろうが、まるで言い聞かされているような気がした。
「こんなことになるなんてね、思ってもみなかったよ。分かってたら、元気なうちにやり残したことをやったかもしれないのにね」
「かも、なんですか」
「かも、だね。わたしは面倒臭がりだから」
妻によく怒られたと子どものように語る父が微笑ましかった。
「君は若いから、望みを捨てちゃ駄目だ」
「……持ってもいいんでしょうか」
「当たり前じゃないか。病気だからって何もかも諦めることはない」
それでも素直に前向きにはなれなかった。やりたいことも、やり残したことも沢山ある。一番は、やっぱりピアニストになりたかった。だけど、これだけはいくら望みを持っても叶えられそうない。
それからもうひとつ、岬となるべく長く過ごしたい。これはもしかしたら可能かもしれないが、岬に面倒を掛けることになるだろう。元気なままで一緒に過ごすのと、不安を抱えながら一緒に過ごすのとはわけが違う。ただでさえ岬は、父のことで看病側の苦しみを重々承知のはずなのだ。なおのこと我儘は許されない。愛しているからこそ、負担を掛けたくない。
岬の父が、それを改めて教えてくれた。
「……風が出てきたね」
「戻りましょう」
冷えないように、瞬は足早に車椅子を押して病棟に戻った。いつの間にか現れた流れの早い雲に、日差しは覗いたり遮られたりを繰り返している。そのうちに空は鼠色に変わり、小さな雨粒がコンクリートを濡らした。
瞬は父を病室の中まで送り届け、サイドテーブルにある食べかけのゼリーに目をやった。岬がコンビニで買ってきたのだろうと想像しながら、結局ピアノを弾かずに帰路に着いた。
⇒
スポンサーサイト